Führer
小説 映画 などなどから こころにのこったことばを メモするのみのばしょ。

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「そうね、今のところ私は死んではいない」
と彼女は言った。
「でも死んでいるときには、私はまるで…なんて言えばいいのかしら、それはちょうど誰も読んでいない本の中に収まっているような感じだと思う」
「本の中?」と私は訊いた。
「古い本よ。それは図書館の上の方の棚にあるの。だから何の心配もないの。でもその本はもうずっと長いあいだ貸し出しされていないの。だからただ待つしかないわけ。誰かがそれを手に取って読み始めてくれることをね」
リンダは私に向かってにっこりとした。
「でもそれはそんなに悪くないのよ」とリンダは言った。
「つまりね、もしあなたが死んだら、あなたはあなた自身でありさえすれば、それでいいの」
彼女は立ち上がり、赤いストッキング・キャップをかぶった。
「こんなつまらない話はやめてもっとスケートをしましょう」

【The Lives of the Dead】Tim O'brien
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2006.10.22 / 未分類 / TB(0) CM(0) /
51 / Führer / 49

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